10代の若者が、一般用医薬品(市販薬)を過剰に摂取して体調に異変をきたす事故が問題になっています。
大麻など、麻薬についてはここ数年、高校生や大学生の間に広がっていることはニュースでもお聞き及びと思いますが、ドラッグストア等で売られているお薬についても若者の間で過剰摂取して起きる事故が増えています。
市販薬であっても過剰に摂取することは決してしてはいけません。また薬物依存症を引き起こす可能性もあります。
若者同士の間では「誘われたから」「断りにくくて」「興味本位で」「トリップ(ハイになれる)して現実逃避できるから」という軽い気持ちで、危険性を知らずに使用してしまうことが多いです。
市販薬だからと言って危険が無いわけではありません。
逆に市販薬だからこそ危険なお薬もあるのです。
私たちがドラッグストア等で購入でき使用できる風邪薬や痛み止めには、病院でいただくお薬には入っていない成分が含まれています。
これらは過剰に摂取すると依存症を引き起こしたり、もっと言えば命に係わる危険性があるものもあります。
(用法・用量を守っていれば問題はありません)
市販の頭痛薬やかぜ薬には、鎮静成分と合わせてカフェインが含まれているものが多いです。
鎮静目的でこれらのお薬を過剰に摂取すると、カフェイン摂取量も増え、カフェイン中毒により死亡することもあります。実際そのような事故が起きています。
お薬の依存症は、まずお薬の「乱用」から始まります。依存症を防ぐためにはこの「乱用」を防がなくてはいけません。乱用を続けるとお薬に耐性ができ、どんどん摂取量が増えてしまいます。その結果依存症を引き起こすのです。
依存症や死亡事故を防ぐには、危険性を知らないで安易に過剰摂取してしまうことを防ぐことが一番大事です。
もし、お子さんの部屋から大量の服用済みお薬シートが出てきた場合、お子さんはお薬の過剰摂取をしているかもしれません。
ただ、だからといって厳しく問い詰めると今度は保護者に隠れてしたり、家以外の場所で過剰摂取を行うことになりかねません。
「どうしてお薬を過剰摂取してしまうのか」本当のお子さんの気持ちを理解し寄り添うことが肝心です。
もし、お子さんや身近な人のお薬の過剰摂取を発見し、個々での解決が難しいようなら、専門家にご相談ください。
早めの解決で事故を防ぐことができるかもしれません。
「大人の気づき」がお子さんの命を守ることになります。